種子島の道路 64.69m。現況測量から、縦断計画・横断・数量計算書まで、 A1の提出様式で4枚を組みました。 使ったのは ARES Commander と J-CIVIL だけ。 図面はそのまま、この頁からダウンロードできます。
下の4枚の図面から、機械が拾った値です。人が書き写していません。
絵を押すと、原寸で開きます。同じ中身がDXF 1本に入っていて、 ARESで開くと下のタブが4枚に分かれます。
同じ現場を3Dで。現況の面と設計の面を重ね、周りの地形と航空写真も載せています。 右上の「見る人」で、はじめての方の目と技術者の目が入れ替わります。
※ この3Dは2026年8月13日に作ったもので、NO.0〜NO.3 の 60m 区間だけを張っています。上の図面(64.69m・EP まで)とは範囲が違います。設計面も、その時点の縦断です。数量は図面のほうが正です。3Dは形と重なりを見るためのものとお考えください。
この現場でいちばん大事な数字は、工事の数量ではありません。これです。
もともと在る地形データ(国土地理院 5mメッシュ)と、実際に測った地形を 4,961点で突き合わせたとき、切削の厚さと同じ ±5cm に収まったのは、たった 27.2% でした。
切削の厚さは 5cm。もともと在るデータのばらつきは 14.3cm。 ばらつきのほうが3倍大きい。だから、もともと在るデータだけで数量を出すと、 この規模の現場でも 27.8 m³ の見込み違いが出ます。実際の切削土量は 7.7 m³ ですから、 誤差のほうが土量より大きいことになります。
3次元測量が要るのは、新しいからではありません。合わないからです。
見本だからこそ、線を引いておきます。ここを曖昧にした資料は、現場で使えません。
実 測 測点14点の位置・追加距離・地盤高。現況測量の成果から取り出したものです。 平面図の中心線14本と縦断図の14測点は、最大 0.133m / 平均 0.080m で一致しています。
確 定 計画縦断。「計画高 − 地盤高 が 0 以上 +50mm 以下」の帯の中に、折れ点4個で線を通しました。 仕上がり高は下げません。縦断曲線は VIP2 に L=8.00m(K=3.32)を1つだけ入れています。
当社が置いた わだち掘れの深さ。横断勾配は実測です ── 測点ごとに +4.754% から −4.526% まで振れています。曲線部の片勾配で、誤りではありません。幅 4.00m は齊藤CEo決定。★EP の横断勾配だけ元データに無く、手前の NO.3 の値を延ばしています。
高価なソフトは1本も使っていません。ここが、この頁でいちばんお伝えしたいところです。
ezdxf(MITライセンス・商用可)。無料です。 平面・縦断・横断・数量計算書を、A1の図枠と表題欄に納めて1本のDXFに書き出しています。 数字は計算から直接入るので、人が書き写す所がありません。
ARES Commander。買い切りの安価なCADです。 DXF・DWGをそのまま開き、画像やPDFを図面に貼り付けられます。 この一式は、そのまま渡して直していただける形になっています。
J-CIVIL。平面直角座標系(第II系)を与えるだけで、 航空写真と地理院地図が図面にぴたりと重なります。 座標が入っていれば、写真がそのまま図面の背景になります。
図-4 の中身です。切削の厚さが測点ごとに違うことが、ここに出ます。
| 測点 | 追加距離 | 地盤高 | 計画高 | 切盛 | 横断勾配 | 切削面積 | 切削厚(最大) | 舗装面積 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| NO.0 | 0.00 | 19.309 | 19.309 | +0.000 | +1.228 % | 0.1600 | 50 mm | 0.2000 |
| NO.0+10 | 10.00 | 18.351 | 18.366 | +0.015 | +3.902 % | 0.1000 | 35 mm | 0.2000 |
| BC1 | 18.40 | 17.536 | 17.573 | +0.037 | +4.754 % | 0.0236 | 13 mm | 0.2216 |
| NO.1 | 20.00 | 17.409 | 17.423 | +0.014 | +4.239 % | 0.1040 | 36 mm | 0.2000 |
| SP.1 | 28.00 | 16.695 | 16.744 | +0.049 | +0.028 % | 0.0016 | 1 mm | 0.2476 |
| NO.1+10 | 30.00 | 16.581 | 16.599 | +0.018 | +0.952 % | 0.0880 | 32 mm | 0.2000 |
| EC1 | 37.60 | 16.106 | 16.108 | +0.002 | +0.305 % | 0.1420 | 48 mm | 0.2000 |
| NO.2 | 40.00 | 15.908 | 15.955 | +0.047 | -2.694 % | 0.0048 | 3 mm | 0.2328 |
| BC2 | 49.71 | 15.487 | 15.501 | +0.014 | -2.438 % | 0.0941 | 36 mm | 0.2001 |
| NO.2+10 | 50.00 | 15.463 | 15.487 | +0.024 | -4.526 % | 0.0645 | 26 mm | 0.2005 |
| SP.2 | 53.67 | 15.284 | 15.315 | +0.031 | -2.305 % | 0.0380 | 19 mm | 0.2120 |
| EC2 | 57.62 | 15.155 | 15.203 | +0.048 | -0.336 % | 0.0032 | 2 mm | 0.2452 |
| NO.3 | 60.00 | 15.110 | 15.136 | +0.026 | -1.698 % | 0.0571 | 24 mm | 0.2011 |
| EP(NO.3+4.69) | 64.69 | 14.997 | 15.002 | +0.005 | -1.698 % | 0.1400 | 45 mm | 0.2000 |
切削面 = 計画面 − 設計厚 50mm。現況が切削面より高いぶんだけ削り、 低い所(わだちの底)は削りません。だから切削厚は測点ごとに違います。 「全部5cm削って5cm舗装」では、わだちの底は削れず、山だけが削れます。